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<語学コラム>







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Home>>語学学習>>第八回:シャドーイングと音読による学習
第八回:シャドーイングと音読による学習
第四回でディクテーションとシャドーイングについて簡単に紹介しました。
第五回で脳の情報処理がどうなっているかを解説しました。
これを取りまとめて、今回は語学学習の第一段階としての練習としてシャドーイングと音読を用いて効果的な学習をする為の手段について解説したいと思います。


取り上げたトレーニング方法は語学学習の中核をなすため、その具体的な方法について考察してみたいと思います。
今回は、シャドーイングと音読について考察します。

まず、おさらいですが、定義から見ましょう
<定義>
【シャドーイング(Shadowing)】
英語を直訳すると「尾行すること」「つきまとうこと」と訳します。
すなはち、シャドーイングとは、何かの音源を慎重に聞き取りその音源につきまとうかのようにして後について同じ事を喋ることです。
シャドーイングでは、聞こえてくる音源と同じ音を出せるように繰り返し聞きながらその後をついて音をまねながら声を出します。

【音読(Reading aloud)】
英語で”reading”というと「読む」と訳され、これは広義の意味になります。すなはち、音読と黙読の両方の意味を持ちます。ここで音読は「声に出して読む」と訳されなければならないため、”aloud”がつきます。
因みに黙読は”read silently”となります。

シャドーイングは音源を聴きながら発声するのに対し、音読は文字を視覚でとらえながら発声すると言う違いになります。要するにインプットが異なっており、アウトプットが同じと言うことになります。
シャドーイングのインプットは「聴覚」です。音読のインプットは「視覚」です。
アウトプットは何れも「発声」になります。
また、シャドーイングと、音読を組み合わせた方法も有りますのでそれについても解説します。
この場合のインプットは「聴覚」と「視覚」です。アウトプットは「発声」です。


一口にシャドーイング、音読と言っても、実は色々な方法があります。
それぞれ
<シャドーイングの種類>
<音読の種類>
に分けて解説します。


<シャドーイングの種類>
最初に、シャドーイングの種類と方法、特徴を説明します。
大まかには、以下の種類があります。
1. プロソディシャドーイング
2. マンブリング
3. パラレルリーディング
4. リピーティング
5. コンテンツシャドーイング
6. ディレイドシャドーイング

では、これらの解説をします。

1. プロソディシャドーイング
一般的なシャドーイングのことで、音源を聴いた後に約0.5秒から2.0秒の間遅らせて、それを追うように同じ音声を発音すること。単にシャドーイングというと、このプロソディシャドーイングのことを指します。

プロソディシャドーイングは、「聴覚」から入った音声情報を、短期記憶場所に記憶しそれを元に同じ音を「発声」する事の訓練です。

すなはちこの作業の中に言語理解という要素は含まれておらず、あくまでも「発音をまねる」そして同じ発音が自動的に「発声」出来るようにすると言うのが一番の目的となります。

プロソディシャドーイングの効果としては、以下が揚げられます。

 A.音源の後追いで発音する為、発音を真似やすいということ。
 B.イントネーションも含めて総合的に発音の練習が出来ること。
 C.音の崩れについても同様に理解できること。

このプロソディシャドーイングには補足説明がありますので、後で目を通してください。


2. マンブリング
基本的にはシャドウイングとやり方は同じだが、発音をつぶやくように行うこと。全く発声しないリスニングに対して、プロソディシャドーイングとの中間的なものと言えます。

最初からいきなり大きな声を出すシャドーイングが難しい場合に、主にその前準備としてこのマンブリングを行います。
マンブリングをする場合の主な状況は以下の通りです。

 A. 公共の場で、大きな声で発音すると周囲に迷惑である。(あたりまえか)
 B. 始めて聴き、発音する箇所をいきなりシャドーイングするのは、相当の負荷がかかります。

そこで、つぶやく程度に抑えることで、音源の音量の方が勝つため、後を追いやすいのです。顔の筋肉が膠着しているときなども無理に口を開けるのは良くないですから、まずはリハビリで始めるのがこのマンブリングになります。

 但し、つぶやきよりも大きな声で発声する方が脳の活性化はより大きく働きます。従って、最終的にはシャドーイングの方が良いと言うことになります。

基本的な目的はプロソディシャドーイングと同じく「視覚」⇒「短期記憶場所」⇒「発声」の自動化です。
マンブリングはプロソディシャドーイングのリハビリ段階と考えれば良いです。


3. パラレルリーディング
音源以外に、その音源の台本を用意し、音源を聴きながら台本を音源と同じタイミングで音読で読み上げること。
プロソディシャドーイングとの違いは、「音読」的な作業が入ること、発声のタイミングが、限りなく0秒で行うこと等です。

インプットが2系統「聴覚」「視覚」となるこの方法では、発声速度は少々速い速度でも追いついていけますが、インプット系統を同時2系統を入れるのは意外と負荷がかかります。

更に「視覚」は文字処理を含み、短期記憶場所への記憶と「発声」もついていく行く用があるため、有る意味4重の負荷がかかるこの方法は、結構ハードだとも言えます。

パラレルリーディングを行う場合の脳の動きは個人差があり、
 ①テキスト中心に音読し発音の分からないときだけ「聴覚」情報に注意を払う。
 ②シャドーイングを中心とするが、聞き取れない部分に於いて「視覚」情報に注意を払う。
のどちらかになります。

これらの「必用なときに注意を払う」の選択は慣れてくると自動化されあまり気にならなくなりますが、この自動化は大変意味のある事で、読んだときの文字のイメージと聞こえてきた音情報を結びつけ、言語理解した上で発音するという一連の流れが脳内に構築される事になります。

いずれにせよ、この方法も最終的にはプロソディシャドーイングと同等の目的になります。


4. リピーティング
音源を、単語単位かセンテンス単位で止めて、同じ部分を発音すること。

リピーティングの際は「音源を」聴いた後、そのまま続けて「発声」するやり方と、「音源」を聴く際にテキストで該当箇所の文字を確認し、その後テキストを読み上げる方法の2種類があります。

前者はプロソディシャドーイングに近く、後者はパラレルリーディングに類似したやり方です。

音声を1回1回止めながら、発音するリピーティングは、作業の煩わしさが有るため、独学向きではありませんが、約2秒間聴いてその後発音するは、短期記憶の脳活性がなされます。

この場合、独学ではリピーティング用に用意された特別な音声CD等を用意することになります。又は、単語の発音練習でCDの単語の発音と次の単語の発音の合間に発音するやり方になります。

語学教室などを利用される場合は、先生の発音の後に続いてこのリピーティングをすることが多いと思います。

語学教室ではリピーティングの発音の際に講師が発音をチェックするため、その場で正しく発音できるまで補正して貰い、読み返しを何度もしますので、しっかりと発音を身につけることが出来ます。


5. コンテンツシャドーイング
シャドーイングの総仕上げに位置するシャドーイングで、プロソディシャドーイング、マンブリング、パラレルリーディングと言った共通の目的、すなはち「知覚(聴覚)」+「短期記憶」+「発声」の自動化に対し、「言語理解」を伴っておこなうシャドーイングです。

これまでは、言語理解を無視し、発声までを自動的に行える訓練をしますが、コンテンツシャドーイングは更にそれぞれのシャドーイング方法の中で意識して文章理解をします。慣れてくると、これも自動化でき、このとき、「知覚(聴覚)」+「短期記憶」+「言語理解」+「発声」が自動化出来たことになります。


6. ディレイドシャドーイング
ディレイドシャドーイングは基本的にはリピーティングと同じやり方になりますが、プロの通訳トレーニング者向けとなります。

リピーティングとの違いは、センテンス以上の単位での復唱でそのディレィタイムを極端に開けることです。

これは、プロの通訳者の訓練をする前段階で行う練習で、大体の話者が一通り喋った後翻訳を喋りますが、このディレイドシャドーイングでは翻訳せずにそのまま同じ事を「発声」するとイメージすれば分かりやすいです。

プロの通訳トレーニング者向けであることは明らかだと思います。一般の会話ではここまでする必用は無いと思います。



<音読の種類>
次に、音読の種類と方法、特徴を説明します。
大まかには、以下の種類があります。

1. 個人読み
2. コーラスリーディング
3. パラレルリーディング
4. リードアンドルックアップ
5. レシテーション


では、これらの解説をします。

1. 個人読み
単純に、自分のみで音読する方法です。
一般的に音読というとこの個人読みを指します。

自分で本を開いて、文字を「視覚」でとらえ「発声」するという方法は、極めて単純ですが、多くのマルチリンガルが学習に用いている方法でもあります。

また、小学校の国語の授業でもこの個人読みは授業中または宿題で行われています。すなはち、音読の原点というべき物でしょう。

個人読みの目的は、「視覚」情報を「音韻化」すなはち音声情報に変換して「短期記憶」し「発声」するのを自動化させることです。

但し、前提条件があり、「視覚」情報を「音韻化」することが既に他の方法で自動化されていることです。小学生がひらがな50音字の発音を覚えてからでないとひらがなルビ付きでも文章を読めないのと同じです。

他の言語に於いても前提としてその訓練が必用になります。


2. コーラスリーディング
音読する場合に、1人で行うのではなく、2人以上の複数人にて音読を行う方法。
音楽のコーラスと同じ意味です。

これは、お互いの発声を共鳴させることにより発音を同調させるやり方で、特に学校の授業ではこの方法をとることが多いでしょう。

「聴覚」も使用することになりますので、有る意味シャドーイングに近い音読となります。
但し、これも一緒に読む人が一定レベルの発音力を伴わないと、効果を上げるのは難しいと思います。

学校の授業では、誰かが読むのをさぼっていても分からないという面もあり、別次元の問題を抱える可能性もあります。
コーラスリーディングの目的は、発声の同調を利用して、自分の発音を矯正することにあります。

更にこのとき、自分が読めない字であっても他の者が読むことで、読み方を知ります。
そうやってお互いが矯正し合いながら音読力を高めることです。その先にあるのが、やはり「視覚」情報を「音韻変換」して「短期記憶」し「発声」するのを自動化させることです。


3. パラレルリーディング
シャドーイングの種類の中にも挙げているこのパラレルリーディングは、シャドーイングと音読の両方の特性を併せ持っているので、音読の種類の方でも挙げさせて貰いました。

具体的な内容は、シャドーイングの解説を参照下さい。
音読としてのパラレルリーディングの目的は、「視覚」情報の「音声情報」への変換の自動化にあります。要するに「文字のイメージ」を見て「同じ文字の音声」を聴き、それを結びつけながら「発声」する所に、意義があります。


4. リードアンドルックアップ
リピーティングの音読版と考えると分かりやすいと思います。
まず、最低一センテンス位を一塊として「黙読」します。その間に一旦短期記憶にその一塊をストア「記憶」させます。
その後で、本を見ずに「発声」をします。

リピーティングのインプットが「聴覚」であるのに対しリードアンドルックアップのインプットは「視覚」になります。
リードアンドルックアップの目的も、「視覚」情報から音声情報変換して「短期記憶」し「発声」する流れを自動化するものです。


5. レシテーション
レシテーションとは暗唱のことです。方法には2通り有ります。
 A.テキスト全体を暗唱する。
 B.下準備として書かれてる文章の数カ所の単語を消して( )にし、最初は消す単語の数を少なくしておいて、先ずは、その文章の( )の部分を頭で考えて補いながら音読をします。少ない単語数で容易に出来るようになったら、徐々に消す単語の数を増やしていきながら音読をします。 穴埋め問題的要素が入ることによって、言語理解が伴っての音読となります。

レシテーションの目的は、「言語理解」です。音読に組み入れることにより、「言語理解」を自動化させようというのがこの方法になります。


以上が、シャドーイングと音読の種類と内容になります。
実際の学習の場でどう応用するかについては、<シャドーイングと音読を用いた学習方法>を参照ください。


<プロソディシャドーイングについての補足説明>
プロソディシャドーイングの説明で、多分疑問点があると思います。
それは何故0.5秒から2秒なのか? と言う点ではないでしょうか。

 その理由は、脳の科学で少し難しい説明をしていますが、ここでは簡単に言うと、時間を遅らせることによって、一旦脳の短期記憶エリア(音韻記憶ストア)に音情報を記憶させるねらいがあります。

その為0.5秒程度の遅れが有ったほうが良いとしています。
最大で2秒という制限は、脳内に記憶された音情報が短期記憶(音韻記憶ストア)エリア内で保持できるおおよその限界点(個人差があります)と言われています。それを過ぎると、再生が難しくなるからです。

 多分1秒弱くらいが一番やりやすいと思いますが、これも個人差があります。遅延を短くすると、聴くのと発音をほぼ同時に近づき、聴いて発音までの音韻に働く脳活性がなされます。

一方、遅くすると、記憶保持が難しくなるため、短期記憶のための脳活性がされます。

また、使用する音源についても注意が必要です。自分にあった速度のものを選んでください。もし、シャドーイングについて行けないようですと、レベルを一つ下げた方が良いです。

逆に簡単すぎるようですとレベルを1つ上げた方が良いです。

パソコンのソフトで、再生速度を変えれるものがいくつかありますが、私としてはあまりお勧めできません。
理由は、1つ1つの各単語の発音が実際のものから崩れてしまうためです。

1つの単語は1つの単語として普通の速度で発音され、レベルに合わせて単語間の間合いが調整されている状態がベストです。

最適な音源の入手が難しい場合は、再生速度調整もやもえないとは思いますが、あまり速度を大きく変えすぎると、ゆがんだ発音をインプットしかねないので気をつけた方が良いです。

記憶に関してもう少し補足しますと、各器官における記憶の段階で記憶を保てる時間が違い、現在の研究では、次の様に考えられています。

  <体内記憶装置の名称>                 <記憶状態を保てる時間>
視覚感覚記憶=アイコニックメモリ             0.2~0.3秒
聴覚感覚メモリ=エコイックメモリ              3~4秒
音韻ストア=言語処理の為の一時記憶場所       2秒
短期記憶 ワーキングメモリ=リハーサル         15~20秒(音韻ストアに維持リハーサルを伴った状態)
  ※リハーサルとは
     維持リハーサル:情報を消去されないように保持し続けるための仕組み(内部反復)
     精緻化リハーサル:既存の知識との関連づけをして知識として長期記憶の格納するための仕組み(内部反復)

長期記憶                              ほぼ永久に知識として保存される



<シャドーイングと音読を用いた学習方法>
まず、言語は体で覚える者だという認識が必用です。
確かに理論(文法)も大切ですが、理論を覚えたからと言って会話できるようにはなりません。

車の教習にも学科と実技が有るように、文法と実技は車の両輪となります。実技教習に入る前に学科教習から始まりますが、これは理屈抜きにやっても効果的ではないためです。

最低限の理屈を覚えたところで実技に入ると体への覚え込みが早いことを意味しています。

一度に文法を突きつけても消化不良になるだけですので、どちらも平行して徐々に身につけるのが良いかと思います。

シャドーイングを用いた学習で効果的なやり方は、以下の通りの手順で順番に実施するのが望ましいとされています。

 1. リスニング(テキストの内容の概要が掴める程度まで)
 2. マンブリング(2~3回)
 3. パラレルリーディング(苦もなく出来る様になるまで)(オプション)
 4. 文章の意味チェック(文法、発音、意味などの確認)
 5. プロソディシャドーイング(苦もなく出来るようになるまで)
 6. コンテンツシャドーイング(復唱が苦もなく出来るようになるまで)
 7. リピーティング(オプション)
 8. レシテーション(オプション)


音読を用いた学習で効果的なやり方は、以下の通りの手順で順番に実施するのが望ましいとされています。

 1.リスニング(テキストの内容の概要が掴める程度まで)
 2.文章の意味チェック(文法、発音、意味などの確認)
 3.コーラスリーディング
 4.パラレルリーディング
 5.個人読み
 6.リードアンドルックアップ
 7.レシテーション


シャドーイング、音読ともリスニングから始める理由は、まず最初に発声しなければならない発音がどんなものかの感触をつかむ為です。

次に、本格的なシャドーイング(プロソディシャドーイング)、コーラスリーディングに入る前に、文章の意味チェックが入っていますが、それぞれ文章理解を促す為と理解すればよいです。


<私のオリジナル>
さて、私の場合ですが、上記の様にそっくりこのままというのは私の状況からは難しい面があるため、実はちょっと変えています。また、シャドーイングと音読を別々には考えられないので、共存させる必要もあります。

大体、次の順番でやります。

1. とりあえず、課文または題材となる音声付きのブックの1節を眺める。これは、ほんとに眺める程度です。少し興味を持って、どんな文字、単語が使ってあるのかを確認します。(本当は、知らない字や単語にはマークしておく方がよいかと思いますが、そこまではやっていません。)

もし最初に読む時間が取れない場合は、3のマンブリングからスタートさせておき、時間が取れたタイミングで、1と2を実施する事もあります。

1,2と3~5はどちらから先に始めても良い理由は、この段階で、3~5が意味解析を伴わず、ひたすら発音重視である為だからです。

しかし、コンテンツシャドーイングへの入り口には、1,2を避けられないので並行してやる必要があります。

2. 次に、音声(CD等)を聴きながら、本に書かれている文字を追います。これも、「聴きながら」「眺める」だけです。声は出しません(黙読)。これによって、音声情報と視覚情報の一致を図ります。

3. ここから、マンブリングを始めます。このときは本を使いませんので、ほぼ通勤電車の中です。

4. 通勤電車を降りてから、会社まで私の足で徒歩15分くらいかけてますので、この間はプロソディシャドーイングをしています。

5. 通勤時間中を利用して、更に電車内と徒歩でマンブリングかプロソディシャドーイングかを使い分けながら、毎日を繰り返します。プロソディシャドーイングの時は意識的にディレイタイムを0.5秒から2秒の間でわざと可変させて、色んな時間で試します。そこで一番難しいと感じるディレイタイムは特に重点的に実施します。そこが私の最大負荷ポイントになるので。

6. 1週間の内の何処か空いた時間に、パラレルリーディングを2回以上実施します。

7.パラレルリーディングと同様で、個人読みも2回以上実施します。

8. その他、空いた時間に、テキストであれば文法事項が書かれた部分が有りますのでそこを読書します。本の場合は意味の解らない部分をチェックしておき、時間のある時に調べる。

9. プロソディシャドーイングに慣れてきたら(慢性的に思えたら)コンテンツシャドーイングを試みます。
というか、これはいつも自然といつの間にかコンテンツシャドーイングに移っている感じになってます。プロソディシャドーイングをやっているつもりが、いつの間にか内容が分かり始めます。そうすると意識的に内容理解をしようとします。

10. コンテンツシャドーイングで完全に意味理解が出来るようになったら、そのパートを終わりにし、次のステップに移ります。

以上のステップになります。


1.と2.は結構重要な位置づけにしています。
これにより、概略での「文字イメージ」と「音声情報」の一致と意味解釈を先にやっておきます。
とはいっても、先に説明した通り、3~5と並行して進めても問題はありません。

3.4.5.がシャドーイングの中心になりますが、これは外出中にやってしまいます。主に通勤時間を利用します。

6.7.8.は移動中には行えない内容なので、短時間でも出来るようにしてテキストを開ける事が出来るタイミングで行うようにします。

9.は5.の延長線上で行いますので、これも移動時間を利用します。


パラレルリーディングは、通常プロソディーシャドーイングの前段階として音韻のトレースを固める目的で行う様ですが、私の場合は、この位置に持ってくるのは難しくオプションである為、違う理由で行います。

パラレルリーディングは「聴覚」と「視覚」の両方を同時並行的にインプットしながら遅れ時間0秒で発声する為、発音やイントネーションが少しでもずれると、直ぐに認識できます。

それを利用して発音矯正をするわけです。

同時に「文字イメージ」と「音声情報」を結びつけます。プロソディシャドーイングの途中に入れている理由は、容易に時間を作りやすくする為と、パラレルリーディングのイメージを保ちつつプロソディシャドーイングを行う為です。

私の場合、1課を終わらせるのに大体1週間から2週間をかけている状態です。
もう少し詰めてやれば、もっと早いかも知れませんが、他にもやりたいことがたくさんある私にはこのくらいが限度です。

因みに使用しているコンテンツは、英語がOXFORD BOOKWORMSシリーズでCD付きのもの、中国語は301句と留学生用の漢語教程本音声付きです。スペイン語については、未だゼロレベルなので、シャドーイングの方法はとっていません。最低限の文法を身につける位置にいます。




(2010/06/01記)
表現の微調整(2010/06/12改)
文書整形と誤記訂正、リンクの追加と説明不足点の充填(2010/06/29追)