<コラム>



バナー



Home>>子育てと教育>>第一回:考えて書く事による学習効果(公文編)
第一回:考えて書く事による学習効果(公文編)

 私の子供達に対しては、公文式に通わせてます。
 上の子は、現在小学校3年で国語をやっています。下の子は現在小学校1年で算数をやっています。

 上の子はめざましく国語に関して能力を高めています。
今小学校3年でありながら、公文でやっている問題は小学校6年相当の問題をこなしているのです。

 公文式での学習方法は至って簡単で、「ひたすらドリル問題を自分のペースで解く」です。
すなはち、特に算数では読み、書き、計算がベースになります。国語では、読み、書き、解釈(考え)、がベースになります。

 そこで読んで、考えて、書くと言う行為について、どういう効果があるのかと言うことについて、考えてみたいと思います。


<まえがき>

 公文の話をする前に、まず「書く」行為について若干説明をしたいと思います。

 一口に「書く」と言っても、「ただ何となく書く」「何かを考えながら書く」という行為は、大きな差があるようです。

 「ただ何となく指を動かす」行為は、脳のごく一部しか働いていないと言われています。

 「何かを考えながら指を動かす」行為では、脳の色んな所が活発に動いているという違いがでています。

 「何かを考えながら指を動かす」というのは、例えば、編み物をするような場合、ドリルの計算問題を解くような場合、作文等が考えられます。また、写経等、教典をかみしめながら精読し書き写すと言った事も、脳の活性化に繋がると、にわかなブームが有ります。

これは、どういう事かというと、ただ、指を動かすという行為自体は、脳の運動野のみが活性化していると言うfMRIの測定結果が出ています。更に、複雑な指の動きを行ったとしてもやはり、運動野のみでの処理が終わっていると言うことです。

一方、「考えながら」という行為は、「考える」そのものが脳の中央実行系である前頭前野の活性を促しています。その時に同時に書く動作は運動野の活性化が起こっている状態です。

しかも指先には多くの感覚器官があり、指の感覚を研ぎ澄ませば前頭葉や頭頂葉の活性化も考えられます。

 同時に活性化している状態というのは、ニューロンネットワークの観点から言って、弱い刺激がお互い加わっていますので、結びつきやすい状態であると考えられます。それが、指の感覚から出る、神経伝達物質により、脳が触発されると考えられます。

茂木健一郎氏(株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所上級研究員)の記憶法の話によると、
その方法は、まず声に出しながら、ひたすら書くこと長い記憶に関わる脳の部位は、見たり、聞いたりという五感をつかさどる部分と近い場所にあるという。そのため、大声を出し、多く書くほどその部位が活性化され、効果があると茂木は考えている。

さらにポイントがある。一旦覚えたいテキストから目を離し、思い出しながら行うことだ。

一度思い出しながら行うことで、脳の中には、「覚えろ」という信号が出る。こうする事で記憶の定着を向上させることにつながる。

(抜粋:NHKスペシャル プロフェッショナル 仕事の流儀 茂木健一郎の脳活性法」スペシャル より)
と自分の実体験から述べています。
また、このことは大量記憶術の中でも述べており、考えが同調しています。


また、川島隆太教授(DS脳トレ監修)によりますと、ビジネスでの戦略脳に関して、次のように述べています。
「手書きが脳を活性化させ、ひらめきは記憶から」

まずは、戦略脳を身につけるのに、なぜ「書く」ことが重要なのかについてお話ししたいと思います。書くということは、筆記用具を使って手で書くことです。
パソコンやケータイのキーボードで入力することではありません。キーボードを押す動作と紙に文字を書く動作は、運動としてはさほど変わりはありませんが、脳の活性という意味ではまったく異なります。

キーボード入力の場合はスペースキーを押すだけで文字が出てきますが、手書きの場合、漢字を頭の中で思い出してから書く必要があるため、脳の前頭前野が大きく活性化されるのです。

もちろん、仕事でパソコンを使っているのであれば、すべてを手書きにするのは無理かもしれません。
しかし、会議ではメモ書きを行うようにしたり、企画を考えるときに手書きでイメージをまとめたりすることによって、脳が活性化され、新しいアイデアが生まれやすくなるでしょう。

「記憶力」という点でも、何かを覚えるときには、脳の前頭前野を使っています。記憶を思い出すときには、脳の別の部分を使いますが、思い出した記憶を統合するときには、また前頭前野を使用します。

ひらめきは、記憶という膨大なデータベースの上にあるものなので、ビジネスでよいアイデアを出すには、前頭前野が活性化している必要があります。このためのトレーニングとして身近なもので言うと、昨日やおととい、あるいは1週間分の食事メニューを思い出すなどがよいでしょう。

(抜粋:KDDI Front Edge 連載第15回[後編]「脳トレ」でビジネスに勝つ! ~戦略脳の身につけ方 より)

 手書きが脳(前頭前野)の活性化に寄与している事は、以下の画像で示しています。右側の図と対比してみると、何処が活性化しているのか解りやすいと思います。
   
 
(抜粋:公文図書より、川島教授提示:自分の脳をきたえよう!)  (抜粋:Wikipedia 脳:ウェルニッケ野) 

 これは、読み、書き、計算でいずれも前頭前野が活性化している状況を表しています。
特に「書き」では、前頭前野の前頭葉(運動野)に近い側で活性化が起こっています。

実は、この場所は上図の右下図の場所に位置しており、ブローカー野ウェルニッケ野、共に、言語中枢の中心的な場所と言われているところです。

教授らの研究で認知症の治療に計算ドリルが大きな効果がった点については

「問題を読む⇒考える⇒回答を出す⇒指を動かして(イメージして)回答を書く」 という一連の流れがあり、考えながら書くと言う事への効果の実証と言えるでしょう。

認知症の治療効果のについては以下の動画で説明されています。

<SciencePortal 道を拓く>

The player will show in this paragraph

(抜粋:Science Portal インタビュー 川島隆太「道を拓く -frontires- 第四回 より (動画時間:9:48))



<公文の学習を通して>

 冒頭で説明しましたように、私は子供達を公文式に通わせてます。
 上の子は、現在小学校3年で国語をやっています。下の子は現在小学校1年で算数をやっています。

 そして公文式での学習方法は至って簡単で、「ひたすらドリル問題を自分のペースで解く」です。
すなはち、特に算数では読み、書き、計算がベースになります。国語では、読み、書き、解釈(考え)、がベースになります。
このときの脳の活性化については、前述の通りです。

 公文では、ひたすらドリルを解くわけですが、同時に回答速度も測っているため、一定の回答速度を推移させながら解くことになります。また、ドリル問題というのは、回答をひたすら筆記によって書き込むと言う作業が発生します。

すなはち、ある程度の時間という負荷をかけながら、考えて解き、筆記(指を動かして)によって学習する。

このことより、脳の発達と書く行為の関係について、公文を通して関連した内容になるのではないかと考え、今回その部分について説明したいと思います。

前提として、公文式がどういう物なのかを理解していただく必用があるため、まずその説明をします。

まずは、公文のサイトでシステムを分かりやすく動画配信していますのでそれをご覧下さい。

-----------------------------------------------
<公文式がわかるガイドツアー(動画)>
  1~5項目の動画が用意されていますので、
            それぞれを順に見てください。
-----------------------------------------------

ガイドツアーには説明が有りませんでしたが、最初の学力診断テストの他に、各ステップアップの時には、現在行っているレベルの修了試験というものを行っています。

そして、その指針に従って、「ちょうど」のレベルを決めています
いわば、修了試験はレベルアップの最初の目標となるわけです。

上の子はめざましく国語に関しては小学校3年でありながら、公文でやっている問題は小学校6年相当の問題をこなしていますが、公文式の説明では小学校3年であっても「ちょうど」のレベルが小学校6年生と判断しているわけです。

ガイドにも有りましたように、学校の学年を超え、「ちょうど」のレベルが高ければ、上の学年に相当する内容の難易度の高い学習を受けることになります。

小学校3年が小学校6年相当の問題をすると言うことを、「進度3」とか「3飛び」とか言ってます。
教室には、在籍生徒の進度一覧表が貼ってあり、進度1毎に★マークが付けられています。
今は、昨年度実態調査時の物が貼られているため上の子は進度2「★★」が表示されていますが、次回は「★★★」となります。

公文に通っている学生は一般的には、平均して進度1~2が多くいますが、進度3以上は極端に人数が減ります。
実は、進度3となったのはこの春の小学校3年になる直前の3月末の修了試験でのことでした。

昨年末に、ドリルの進み方が早いと言う事が分かり、ちょっときついがもう少し頑張ってやれば3月末までに3飛びで進級すると、6月に表彰されトロフィーが貰えると言うことがあり、それを目標にして頑張った成果と言えるでしょう。

子供のやる気という面では「トロフィー」がモティベートの役割を果たしています。

「ものでツル」という言い方をすると聞こえが悪いですが、それを目標にと考えると、
「心に描いた夢」はそれを鮮明に描くことが出来れば実現する。

これは、成功の原則であり、このプラスのイメージこそ、モティベートの原動力となるのです。
この成功体験により上の子は「高校3年の問題まで終わらせる(Oレベル)」と意気込んでます

小学校3年と6年で公文のカリキュラムにどのくらいの差があるかというと、以下の通りです。

<C:小学校3年相当>                           <F:小学校6年相当>
 

また、3飛びになって間もないと言うこともあり、極端に難易度が上がっているようです。それでも、何とかこなしていると言う状況ですが、ドリルの問題を見ると「えっ!これ6年生用?」と思うくらい大人がやっても難しいです。

最初に説明しましたが、上の子は小学校3年でありながら小学校6年相当をやっていることになりますが、その前の小学校5年相当レベルの問題から見ていると国語に関しては有る工夫がしてあり、驚かされる部分が有りました。

高学年用の問題は、文章問題が殆どですが、書かれている文章は、エッセイ、伝記、物語の他、理科の実験、社会、歴史、算数等といった国語以外の科目に関する事柄が文章問題として解説してあると言う部分です。

因みに、小学校6年相当の問題が、どんな問題かというと以下の通りです。

<問題A>


<問題B>


これは、小学校6年相当の国語の問題ですが、扱っている内容は政治です。(まだ簡単な方です。)

問題は、文章内容を読解し、問題に対して文章中に書いてある言葉を別の表現に置き換えて回答する問題です。
問題Aはそれほど難しくはないですが、問題Bは少し難易度が上がってます。

皆さんも解いてみてください。

そして、このドリルの開始と終了の時間を必ず書き、回答に何分掛かったかを記録します。
一通りのシリーズをやり終えると、修了試験が有ります。

<修了試験表紙>


公文には独自の指標があって、時間と問題の正解率を2軸としたグラフと、そのグラフ中を群分けするラインが引いてあります。

修了試験用の表紙に書いてあるのがその指標です。見難いので、算数のものですが指標(採点表)の拡大を見てください。

<採点表(算数)>


指標(採点表)にグラフが一緒に載っていますが、ここに正解数(縦軸)と掛かった時間(横軸)の位置に点をプロットします。
1群から4群までの群分けをしていますが、2群以上が合格ラインで進級します。

要するにある一定レベルの問題を、時間と正解率の位置づけで、次のステップに進むかを決めているのです。

2群のラインが「ちょうど」のレベルでそれ以上は「ちょうど」を超えているので次に進むと言う考えになります。
上の子は、この修了試験毎に、ほぼ大体1群のラインの線上かその前後をいつも推移して合格しています。

以下が、小学校5年相当の問題集の修了試験、前半(E1)、後半(E2)の結果です。
(セキュリティ上の理由から本人を特定する内容は伏せています。)

<小学校5年相当前半(E1)>


<小学校5年相当後半(E2)>


通常は、1群ライン前後で合格しますが、今回のE2では、3月末までに終了する目標を今年になって決めたので、急遽、カリキュラムの内容を変更し、学習スピードを上げました。従って2群ラインぎりぎりでの合格となりました。

グラフを見ての通り、正解率が高いが、回答速度がぎりぎりという事です。このへんは子供の性格といえましょう。
つまり、正確性重視型の性格で、これは前半の修了試験にも同じ傾向にある事が分かります。

小学校3年に上がる前に、小学校5年相当終了問題が2群レベルでの合格は、何ら問題がない事は明らかです。

6月に入って、進度認定証が届いたので載せておきます。


この認定証の、順位表と母数から計算すると分かりますが、

全国で見ると 5.2%以内。 大阪府下で 5.8%以内。
という事になります。つまり、100人中6人以内の中に入っている事になります。

最近、教室の責任者と会話する機会があり、この件の説明を受けましたが、今回の進度認定において進度3以上認定者は全国の公文教室全体を母数として7%だそうです。

因みに、現在の状況でいくと夏までに小学校6年相当が終了し中学校1年相当に突入する勢いとの事だそうで。。。

7月18日に公文の本社(大阪)ビルにて表彰式が有りました。そこで、当初目標のトロフィーをGETしたので、写真を載せておきます。
また、8月初めには更に1学年先に進み、ついに中学校教材(G教材)に進みましたので、その記念ホルダーも貰いました。

       


小学校3年で、中学校1年の問題を解くわけですからどれだけハードかは想像が付くと思います。


前述しましたが、国語の場合の学習は、国語の問題を解きながらその他の科目の知識も一緒にいつの間にか入れていく、そう言う作りになっています。
また、中学校教材(G教材)の初めは、主に物語の断片を読んで、感想を書くとか、どう言った内容が書かれているか、登場人物はどういう偉業をしたか、苦労をしたかと言った事を文章で書く形式が増えており、物語の全文を理解し解釈しないと解けない問題が増えてきます。(子供が分からない場合は親が導かなければならないが、このレベルだと結構大変です。)

当然、回答は問題を解きながら筆記です。

「ひたすらドリル問題を自分のペースで解く」ですから、問題を読み、理解し、考え、そして回答を導き、その回答を筆記する。
と言うのが、一連の流れ
になります。

つまり冒頭で説明した「考えながら、指を動かす」動作で、これは脳のあらゆる場所が活性化されている状態になるわけです。

川島教授によると、脳の前頭前野が活性化すれば、考える力が付くと言うことです。


一方、下の子については、算数を行っていますが、性格的な問題もあるのか、問題を解く事への執着心が今ひとつと言う面が有ります。要するに、中々前に進まず、進度が遅いと言うことで、現状は進度0です。

しかし、下の子も自分の興味のあることは、脇目もふらずがんがん進むタイプなので、自分の興味のある事柄に旨くその延長線上に学習を載せれば、何か成果が有るかもと考えています。

事実、調子の良いとき、気分が乗っている日は公文の計算問題(算数)も一瞬で終わらせるのですから。
子供は、どうモティベートするかが難しく課題だと思います。

他に、興味の高い事柄があると目移りして、直ぐに気が散るようです。モティベートの持続性をどう高めるかと言う事については、セルフマインドの項目の内容と合わせながら、良い方法を別途考えていきたいと思います。

現在、下の子に対しては、現状とは別の角度からの取り組みを実験的に始めています。

それは、思いつきかも知れませんが、下の子には「音読書き」という方法を試しています。

下の子は左利きで、未だ1年と言うこともあり、筆記の字が今ひとつなのです。

そこで、その子の好きな本(絵本ではない)を本人に決めさせ、それを使って、1字1字音読しながらノートに書き写す
更に、1センテンス書き写したら、自分が書いた方の字を音読で読み上げる。

これを毎日少しずつ行う。

これは、書く行為と音読する行為を同時に行うことで、同時期に別々の脳の部位(とくに前頭前野)が活性化することになりますから、しかも視覚野と運動野、感覚を司る頭頂葉は近い位置関係にあります。それに聴覚野もです。
書く行為によってイメージする⇒音読によってイメージと音声情報が結びつきます。

<脳の仕組み図>

音読による前頭前野の活性化は大きいと言われており、そこに「書く」行為を載せることで、筆記力を強化しようという試みです。

脳内神経のネットワークを繋いでいるシナプスは物理的なものなので、ネットワークを延ばすのにいきなり遠くの神経細胞(前頭前野)に結びつくとは現実的ではないので、やはり同時に活性化している、インパクトが同時に加わっている物同士が引きつけ合うというのが自然的な考えだと私は思います。

これは、冒頭で説明しました茂木氏と同じ考え方です。

この手法で、1回下の子にやらせてみて確認すると「おもしろい」と答えています。
その後、遊んでいるときも、「音読書きしない?」と言うと「うん」と言って自分で本とノートを持ち出して自分でやり始めます。

つまり、1度「おもしろい」という体験をした事が「条件付けられた」そして「モティベートされた」と言えます。

このトライに、成果が有れば、別途紹介したいと思います。

一連の、公文を通しての話しですが、子供の学習に効果的な内容とは、以下を指すのだと思います。

1.子供に夢や目標を持たせ、達成したときの光景を鮮明にイメージさせること。
2.学習には、その内容に向き不向きがあるが、興味のある事柄に結びつけて関連させながら補填すれば、それなりに前進する。
3.一時的な達成に対し、「ほめる」は次の目標設定のモティベートの役割を果たしている。
4.考える事への前頭前野の働きかけは、書くことや読むこと等を伴って、大きな効果が期待できる。

まだ、脳の働きの部分では、未開の部分が多いですが、上記1から4を伴って、「考えて書く」が習慣化(条件付け)されれば、大きな成果を生み出せると考えられます。

<追記:公文の表彰式で>
先に紹介した、公文の表彰式(公文上位者のつどい)での事について、少し解説しておきたいと思います。

基本は、1教科以上で3学年以上先を進級している人が表彰対象となるわけですが、表彰内容が少し区分されており、当日渡される名札のストラップの色が3種類有ります。

青色が1教科で3学年以上進級者
黄色が2教科で3学年以上進級者
赤色が3教科以上で3学年以上進級者

それを、更に実際の学年毎に区分して表彰されます。
黄色、赤色のストラップは少ないですが、それでも数人います。中には就学前でありながら黄色のストラップという子もいました。

このつどいでは、表彰だけではなく、代表として選ばれた3名の子供に実際の勉強をデモンストレーションしたり、公文OBで宇宙開発機構で働いている先輩のインタビュー録画、宇宙飛行士の若田さんが宇宙ステーション内を案内し公文生徒に当てたメッセージの録画を披露したり、公文の学習方法を私学の高校で取り入れて成功させた先生の実話の講演会など盛りだくさんでした。

この講演会では色々為になる事を聴かせて貰いましたが、印象に残ったいくつかを紹介しておきます。

1.学校の授業は山登りにたとえると、登りはじめの緩やかな坂道が小学生。中腹のちょっときつめの坂が中学生。最後の崖の様な上り坂が高校生。そしてこの最後の崖で転んで落ちていく人が多い。

では、どうすれば最後の崖を、登り切れるだろうか。一番良いのは、別の道を切り開いて造る事だ。つまり一段一段確実に上れる階段を作って、それを上れば、最後まで確実に上れる。

但し、その階段は、誰が作るのか。誰も他の人が作ってはくれない。だから、自分で作る必要がある。どうやって作るかも自分で考える。これは、簡単な事ではない。

つまり、ここで言っている事は、基礎をいかに自分のものにして、一歩一歩確実に階段を上って、目標を達成するかと言う事で、成功哲学に同期した話である事は言うまでもない。

2.朝、学校に出勤すると、教室の鍵が戻っていなかった。先生は、昨晩に教室の鍵をかけずに戻し忘れたと思い、あわてて教室に行った。しかしその教室には、1人の生徒が風通しの良い一番気持ちよい位置の席に座って、1人で勉強していた。他には誰もいない。

この解説は、人より一歩先の努力をしている人として紹介された。人より早く来れば特等席で静かな勉強時間が確保されると言う事だ。

3.学校のトイレの便器の掃除当番は、1人1便器の担当を付けて1年間担当を変えない。つまりマイ便器。

このことによる効果は、1年を通して愛着が出てくるので、掃除の時間のチャイムが待てずに、その前にトイレに来て自分の担当の便器の掃除を始める。専門の掃除業者の指導も受けての掃除なので、この学校の便器はにおい一つしないのだそうです。

ここで言いたい事は、何事も長期間を通してじっくり取り組む事の大切さを伝えているのだと思う。



(2010/05/30記)
公文終了試験結果及び進度認定証の追加公開(2010/06/12追)
トロフィーと中学校強教材進級のホルダー写真追加、公文上位者のつどいの内容補足追加(2010/08/16追)