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大量記憶術

受験にしても、資格試験にしても、はてや語学に至っても、色々なことを記憶する、暗記すると言う場面は出てきてしまうもの。

その大変さは、限りがない。
わずか数秒で、暗記できてしまう、そういう魔法の様なものもない。

しかし、モチベーションを上げてやるならば有効な手段はあると思う。
記憶手段の説明の前に、まず記憶について理解して欲しい事があります。

それは、「エビングハウスの忘却曲線」というものです。

知っておられる方は、読み飛ばされても結構です。知らない方は、リンクの内容を閲読ください。

 これは、エビングハウスによって実験され、人の記憶段階からの忘却にかかる時間を測定し、グラフによって表現したものです。

この実験結果によると、

20分後には、42%を忘却し、58%を覚えていた。
1時間後には、56%を忘却し、44%を覚えていた。
1日後には、74%を忘却し、26%を覚えていた。
1週間後には、77%を忘却し、23%を覚えていた。
1ヶ月後には、79%を忘却し、21%を覚えていた。

ということで、驚くべき、記憶の曖昧さについて解説されています。

 では、この忘却曲線を乗り越えて、半永久的に記憶を確かなものにする為にはどうすればよいか?

 ちょっと、電気の専門用語を出しますが、半導体ICに使われる、メモリ素子については、専門お方は当然ご存じだと思いますが、一般の人はそれほど詳しくないと思いますが、この世界では、「ダイナミックメモリ」と呼ばれる種類の記憶素子があります。

 ダイナミックメモリの基本構造はコンデンサで、半導体の中に形成したコンデンサに電荷が貯まっているか、貯まっていないかで、デジタル数値1,0の2進数を決めています。

 しかし、半導体中に形成したコンデンサにはリーク電流(もれ電流)が発生する為、コンデンサに貯まった電荷は徐々に抜けていきます。

 この挙動が丁度忘却曲線に似ている感じだと思います。ダイナミックメモリは忘却曲線の様に記憶を忘れていきます。(電子の世界なので忘却はもっと早いです)。

 ダイナミックメモリは、素子の構造が簡単な為、小型化しやすいというメリットがありますが、このままでは使用できないので、定期的な再読み取りと再書き込み(メモリリフレッシュ)と言う仕組みを作り、この機能によって忘却を防いでいるのです。

 話を戻しますが、、人間がエビングハウスの忘却曲線に従って忘れるのを、防ぐ為には、このダイナミックメモリの様なリフレッシュの仕組みを取り入れる必要があると言う事です。

そのようなリフレッシュ機能を脳内に形成する為の手段の一つとして、以下の映像を紹介します。<YouTubeより>
但し、私が実践してみた限りでは、課題が残り、少し改良を加えたのでそれについても後で説明します。

ビジネスでも使えるプロの落語家を目指した時に使った大量記憶術(PART1)

The player will show in this paragraph


ビジネスでも使えるプロの落語家を目指した時に使った大量記憶術(PART2)

The player will show in this paragraph


みなさん、どうでした?
私は、この映像を最初に見た時、まさにダイナミックメモリを瞬時に思い出しました。

さて、問題の部分ですが、それはPART1からPART2へ移行するタイミング。
この記憶術で、最も留意しなければならないのは、PART1が消化できてからPART2のスケジューリングに移行することです。

もし、PART1が中途半端な状態で、最低1日のスパンに入っていない状態でPART2に移行すると、必ずと言って良い程、失敗します。

しかし、このPART2のスケジューリングではPART1を意識していないため、私の場合、早く先に進みたいからと心が逸り、結果PART1不十分でPART2に移行したため、消化していなかった部分は、スケジュールの最期まで脱落する結果となった。

そこで、私は、このPART2のスケジューリング方法に改善を加え、PART1からPART2へシームレスに移行する部分を追加して、更により長いスパンでの記憶を確認する様にした。以下が、そのスケジューリング変更内容である。


内容   S  (5)  P +1 +1 +1 +2 +3 +5 +7 +7 +14 +14 
      ← P1 →  ←────────── P2 ──────────→
        期間                    期間

これは、Sを起点にPART1をスタートし、約5日目を目標値として1日スパンを目指す。1日スパンが達成したらP地点に到達したと見なし、そこからPART2期間に入り、最初の3日間は1日スパンを繰り返す。

その後、徐々にスパンをのばし、1週間スパンに持ち込む。更にその後、2週間スパンに持ち込む。出来れば、その後で1ヶ月スパンを試すのも良いかもしれない。

この方法を使うと、出だしが少し鈍くなる。
しかし、2つの目標が立つ。第一の目標は、P1期間を終了させること。第二の目標はP2期間を終了させること。

P1期間に関するモチベーションが高まり、確実なところからP2期間を始めることになるので、いっそう確実な、記憶法となる。

補足として、この記憶法を使って記憶する題材としては、一般的には単語帳などが真っ先に浮かんできますが、実は単語帳よりももっと効果的に記憶する題材があります。

それは、問題集。

問題集と言っても、文章の穴埋め式になったものが使いやすいだろう。

なぜなら文脈の中で覚えることになるので、前後関係の理解を伴うからだ。単語においても、例えば、普通の文章の一部を塗りつぶして問題にしてしまうなどの方法もある。

その単語が文章中でどんな位置で使われるかを一緒に覚えるわけである。

また、穴埋め式問題と言えば、マークシート方式の試験では必ず穴埋めの選択問題が出てきますから、例えば、志望する学校、大学の赤本とか、資格試験の練習問題集か過去問題集は効果的と言えよう。


(2010/04/06記)
誤記訂正(2010/04/15改)
文書整形(2010/05/22改)